おふろcafe「utatane」入浴体験記

大宮駅から新幹線の線路沿いに伸びる「埼玉新都市交通」の可愛らしいモノレールで1駅、鉄道博物館駅から10分ほど歩いたところにある、ちょっと変わった入浴施設です。こちらは敢えてお風呂好きの方よりも、鉄道好き、カフェ好きの方にぜひお勧めしたい施設です。
線路際にあるこのお風呂は、元々銭湯として営業されていた場所を改装され、cafeをメインにしたナチュラル色の濃い素敵な空間に仕上げられています。

鉄道好きなら、鉄道博物館に寄ってから行くもよし、鉄博には用はないわって方は大宮駅からタクシーや、夕方17：00以降ならシャトルバスで行かれてもいいかと思います。
シャトルバスは1時間に1本なので、到着時間、退館時間に注意が必要です。
最寄駅からは迷うことはないのですが、直線で徒歩10分なので距離を感じます。帰り道は鉄道博物館の入り口付近にも屋外展示物があるので、そこを見ながら歩くとそれほど長くは感じませんでした。ただ、冬場は湯冷めしますのでご注意ください。

まず入り口を入って圧倒されるのが、木材をふんだんに使った室内の優しい雰囲気です。ナチュラルカラーの内装に、照明も落ち着いた雰囲気で非常にお洒落です。
フロントで利用コースを聞かれます。1日のんびり過ごす場合は1260円（会員だと1080円…初回登録時に＋200円）と、時間制で60分、90分、120分の利用時間で料金も設定されており、宿泊もできるため追加で深夜料金もあります。
（私は残念ながら、夕方から予定があり120分利用で入りました。）
既にフロントに並びながらも気になっていたのは、入り口からも見える”暖炉”です。壁面にある暖炉ではなくフロア中央に置かれた、円筒形に煙突が伸びた存在感のあるの暖炉が置かれ、囲むように背を向けて座ることができます。ソファーなども並び、セルフサービスでコーヒーが飲み放題です。
暖炉のスペースの奥にcafeスペースで、しっかり食事のできるテーブルが並びます。窓に向かってカウンター席もあり、窓越しに線路が見渡せ、前を通る電車を眺めながら食事やお茶を頂けるのも面白みがあります。

線路側と反対側には、パソコンの並ぶスペース、更にたくさんのコミックや雑誌、書籍などが並んでいました。休憩用のリクライニングソファーの並ぶ休憩室や、マッサージチェアのコーナー、リラクゼーションルーム、床屋、何故かハンモックが3つ吊るされた不思議で可愛いスペースもあり、独特な雰囲気が何とも言えません。
いわゆるスーパー銭湯に近い設備ですが、ほんわかとしたcafeの雰囲気、思い思いに時間を過ごすためのスペースであることが一番の魅力です。

食事メニューもcafeのランチで出てくるような可愛らしいメニューが多いです。ボリュームの割にはやや高め。女子向けですがcafeご飯ってこんなものでしょう。
ちょうど昼過ぎでしたので入館してすぐに焼きカレーを頂きました。他にはパスタ類、ロコモコなどの丼モノ、こだわり素材の肉料理などもありました。
せっかくなのでセルフのコーヒーを頂き、電車を眺めながらまだまだのんびりしたい気持ちを抑え、早々にお風呂へ向かいました。

脱衣所、ロッカー室という言葉が似合う、市民プールのようなロッカーで、年季を感じさせます。このお風呂エリアは以前のままのようで、せっかくcafeの雰囲気で盛り上がっていたところ、やや寂しく感じるが残念です。
お風呂は大きなメインの浴槽と、ジェットバス。露天風呂は埼玉の白寿の湯から運んだ天然温泉。ナトリウム・塩化物強塩泉で体の芯からぽかぽか、お肌もつるつるです。さらに女性のお風呂には泥パックが置かれ、顔にパックしながら温泉に浸かることができます。
泥パックの表面が乾いてくるのを待つ間、温泉に浸かっているのですが、乾く時間よりお湯で熱くて汗が出てくるため、なかなか乾きません。
割と地元のご近所からも年配のお客さんが利用されているようで、年配のご婦人にどこからいらしたの？なんて聞かれ、地元の銭湯っぽいお喋りもしました。

お風呂エリアの微妙な改装がやや気にかかりはしますが、温泉でしっかり温まり、着替えてまたcafeエリアで過ごす…という楽しさがあります。
今回は残念ながら120分でしたので、本を読む時間がなくお風呂も２回はいることはできませんでしたが、これは午前中から来て1日ゆっくりと楽しまなければ勿体ない所です。
館内着やタオルの貸し出しもありますし、深夜23：30まで食事もでき、2：00まで入浴が可能ですので、さいたまスーパーアリーナや大宮ソニックシティでのイベント後の宿泊がてらご利用になる方もいらっしゃるとのことです。
私もぜひ次回は、しっかり1日読書も楽しみcafeを満喫できる予定で伺いたいと思います。
尚、最近は平日でも人気があり、座るところがないというクチコミも見受けられました。有料で個室での休憩もできるので、余裕のある方は電話でご予約されてから行かれることをお勧めします。