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ケロリンの桶

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銭湯の桶といえば

銭湯の桶といえば、黄色いケロリンの桶が、今でもずいぶん多いと思う。昔もそうだったし、今もそうだし、きっと当分そうだろう。
なんで、ケロリンの桶はこんなにひろがったのだろうか。
ケロリンは、内外薬品が製造販売する頭痛薬(鎮痛剤)だ。日本で同じようなアスピリン製剤としては「バファリン」がある。ケロリンの桶を作っているのは、有限会社 睦和商事(東京都文京区)。安く桶を銭湯に提供できないだろうかと、広告を出してくれる企業を探していたのだ。ところが、次々と断られた。広告を出しましょうと言ってくれたのは、ケロリンを作る内外薬品だけだったのだ。汚れを落とす、垢を流す場所というのが、何となく企業イメージを損なうよな気がしたのだろう。結果としてケロリンの桶だけが、全国で使われるようになった。
広告媒体として、どれほどの費用対効果があったのか、具体的な数字はわからない。しかし、ケロリンの内外薬品がず~~~と広告を出し続けているのをみれば、ちゃんと媒体として評価されてきたのだろう。実際、おれなど、ケロリンもバファリンも飲んだことはないがw ケロリンは知っているのだw 昭和38年からのようだからもう半世紀である。すごいね、これ。

経営破綻

なかなかなヒットだをした企画、販売元の有限会社睦和商事(東京都文京区)だが、近年は経営が大変だったようだ。資本金300万円の有限会社になったのは昭和41年だが、何しろ銭湯はどんどん減少している。新規の開店がない。あってもスーパー銭湯とかスパとか、ケロリンの黄色のイメージは嫌がられるような施設だ。
とうとう、2013年3月14日。2度目の資金ショートで、ついに経営破綻だ。どうなるのだケロリンの桶・・・。

内外薬品の対応

勿論、ケロリンを製造販売している医薬品薬品の内外薬品は無策じゃない。なにしろ半世紀のPR媒体だ。そうそう簡単にあきらめない。
睦和商事の経営難を2012年11月に、内外薬品は知ったという。いろいろ考えたのだろう。そして結論は、ケロリン湯桶の販売・配布展開をそのまま引き継ぐことで睦和商事と合意したというのだ。2013年3月18日に発表した。いっやあ・・・・、製薬会社が銭湯の桶を販売するのかぁ・・・w ケロリンの桶の半世紀の蓄積がなければ、普通はやらないことだろう。
江戸、明治、大正、昭和の様々な庶民の文化がある銭湯。ケロリンの桶もそのひとつになっているのかもしれない。
銭湯の桶といえば、黄色いケロリンの桶だ。昔もそうだったし、今もそうだし、そしてきっと、内外製薬が倒産しない限り、ずっとそうなんだろうw